実験用模型
船舶を実際に建造する前に、さまざまな検証を行うために用いられるのが実験用船体模型です。
宇宙模型では、この分野を主力事業として数多く手がけてきました。
3Dデータに対応し、船体だけでなく実験機材や可動ギミックの製作も可能です。
正確な実験データを得るためには、わずかな誤差も許されない高い精度が求められます。
私たちは豊富な経験と技術力で、その要求に応える模型を提供しています。
形状にとらわれない
・漁船
・タンカー
・高速艇
・双胴船
・三胴船(トリマラン)
要望に合わせた材質
・ウレタン
・木材
・GFRP
・CFRP
・ケミカルウッド
・アクリル
・ABS樹脂
部品の製作も可能
・送風機などの実験機材
・模型船内の装置
・可動ギミック
確かな技術と実績
風洞、流体実験用や氷海専用の模型船など、扱う形体は多種多様。
ひとくちに「実験用船体」といっても、その形状や目的は実に様々。
漁船の風洞実験用であったり、氷海船の航行実験用であったり。
宇宙模型ではお客様のご要望に合わせ、丁寧なヒアリング・プランニングを行います。
船体に限らず、実験機材や船内装置、特殊塗料についてもご相談ください。
機材やパーツの組み付けを確認したい場合も、3DCADや3Dプリンターを利用することで早くて確実な製作が可能です。
摩擦係数を加味した特殊塗料の製作
氷海専用船の性能実験には、氷と船体の摩擦も考慮しなければなりません。宇宙模型では塗料の製作まで自社で行えるため、お客様のご要望にとことん沿うことができるんです。
事前の組み付け確認は効率向上、コスト削減につながる
機材の多い船舶は、ひとつひとつの部品を配置するにも綿密な設計が必要です。
3DCADや3Dプリンター、そして技術の揃った宇宙模型であれば、組み付け確認用の模型製作にもお応えできます。
工具の固定や位置調整などに用いる治具も自社製作可能です。
独自の製法により短納期、軽量化、高強度を実現
模型製作でよく使用されるFRP。大型のNCルータ導入により、低価格・高品質の船体模型を最短1ヶ月で製作が可能です。
世界に見せても恥ずかしくない。性能も見た目も備えた実験模型。
三菱重工業長崎造船所様からご発注いただいた新型護衛艦の模型は、旋回性能のテスト用として製作しました。
また、性能試験用にとどまらず、シドニーで行われた国際見本市に出展され、国内外から注目を集めました。
展示用模型
3DCADの使用による短納期の実現。最後のパーツ組み立てにはものづくりの経験と勘が欠かせない。
造船業の世界では、完成した船を船主に引き渡す際に実船をスケールダウン(縮尺)したサイズの展示用模型を贈呈します。
大型船のスケール感と贈呈品、展示品としての完成度の高さを兼ね備えた展示用模型の製作を積み重ね、 三菱重工業長崎造船所様をはじめとする国内造船所から発注をいただいてきました。
模型工房ならではの遊び心と工夫
ホビーショップを運営する宇宙模型ならではの“遊び心”を活かした展示用模型。
製作は、まず実船の図面を読み取り、3Dソフトで立体化するところから始まります。
そこから模型製作用の平面図を起こし、精巧なパーツを製作。
細心の注意を払いながら組み立てを行い、仕上げの塗装まで丁寧に手をかけることで、高級感のある展示用模型を完成させます。
さらに、ホビーショップ発の模型工房ならではの工夫も随所に加えています。
例えば、車両運搬船では船内の様子が見えるカットモデルを製作。
豪華客船では船室の家具や内装まで再現し、精巧さだけでは表現しきれない魅力を模型に吹き込みます。
飛鳥Ⅱ
実船はガラス張りで中が見える構造。写真ではわかりづらいですが、外からうっすらと判別できるところに人形、 テーブルなどを置いて実際の様子に近付けました。(2006年納入)
サファイアプリンセス
豪華客船の細部に至るまで再現に努めた模型。ウッドデッキに実際と同じ材質の木を使用したり、 ガラスを木で挟んだ形状の手すりは、透明の板をパイフのパーツの間に入れて実物に近付けるなどこだわりをみせています。 外側から見える場所は、
船内の内部の空間を確保してリアルさを追求しました。(2004年納入)
PCTC(車専用運搬船)
車両の運搬船の中身が見えるように製作したカットモデル。 開口部が広く強度を船半分で保たないといけないため設計の段階から考慮。 透明のアクリル板を縦に使用して強度を確保しました。また船の内部の デッキを入れるためにどういう組み立ての手順を踏めば良いかにも苦心しました。 搭載している車はトミカ製のリアルなミニカーを使用。ホビーショップならではのこだわりも盛り込んでいます。(2005年納入)
はまなす
新日本海フェリー所属のカーフェリーの展示用模型。作業者二人で2か月の短期間で納入。船後方のウィンチや歯車のリアルな再現に力を入れました。(2004年納入)
ケミカルタンカー
ケミカルタンカーの展示用模型。タンカー独特の甲板上の配管ラインの再現を忠実におこなっています。(2006年納入)
LNGタンカー
球面体のバラストタンクに配管のパイプや通路をかけてつくるのが難しく、 前方から見たときそれらのラインをしっかり出すのに注意を必要としました。 配管ライン自体も曲がりくねっているので、パーツ製作とその配置に手間がかかっています。 1個1個の部品の精度を上げて製作することが特に求められる船舶です。
シーカヤック
持っている技術を最大限生かしたい。3DCADを利用したシーカヤックの製品化。
近年、観光業界ではエコツーリズムの浸透により、自然を体験し、学び、そして楽しむツールとしてシーカヤックを取り入れているところが増えています。
(長崎県内では佐世保市の九十九島パールシーリゾートなど。)
シーカヤックの趣味人口は増えているものの、販売されているカヤックの多くは海外製で、日本人向けというものは少ないのが現状です。
そこで宇宙模型ではオリジナルカヤックの設計から始め、日本人により馴染みやすいカヤックの製作も手がけています。
CRFPを使用した軽量で高強度なカヤック
実験船体用模型の技術を生かし、高性能のモデルを製作できるのが特徴です。
カヤック製作の手順
1.新規で形状をモデリング
2.3Dスキャナで既存モデルのスキャニング後、比較検証
3.スケールダウンした試験用のモデルを製作
4.流体実験を行い性能の解析
5.解析結果が優秀なものの原寸モデルを製作
6.原寸モデル製作にあたり、型のデータを3DCADにて型抜きしやすい構造になるようアレンジを加える
7.加工機を使い方の切削を行う
8.型を成型・準備
9.型に貼るCFRPを切り出す(3DCADを使い、船体表面の展開を行ったのち、切り出し用のデータを作成する)
10.型へのCFRP積層
11.硬化後型抜き
12.成型、塗装
納品までの流れ
Step.1 ヒアリング
まず、製品化したいというアイデアや企画書をご相談ください。
企画書はどのような形式でも対応いたしますので、自由なスタイルでお聞かせください。
Step.2 プランニング
様々なものを製品化してきた当社のスタッフが、製品化実現に向けての費用や考えられる問題点などをまとめ、提案・アドバイスいたします。
Step.3 設計・製作お見積り
プランニングに基づいて図面を起こし、試作品の製作概算をお見積りいたします。
基本費用と材料費に分けて詳しく算出し、これを基にして再度ご要望をヒアリング。費用や工程などを調整いたします。
Step.4 試作作業・評価
お見積りにご納得いただけましたら、製作いたします。
希望通りの仕様であるか・試作品で初めて気がつく問題点はないか等、この段階で徹底的に評価し、必要に応じて改良を加えます。
Step.5 最終見積・正式契約
試作品をご校了いただきましたら最終仕様を確定し、正式なお見積りと製作スケジュールをご提出いたします。
内容にご納得いただけましたら、正式な契約を締結いたします。
Step.6 製作
正式契約締結後、製作開始となります。
契約後に内容の変更があった場合は、お見積り金額の修正を行うこともございます。
Step.7 納品
スケジュールで設定された期日に納品いたします。
事前に梱包形態や運送について確認いたします。





